建設キャリアアップシステム（CCUS）とは、これまでせいぜい本人か会社が紙ベースで残しているぐらいのものだった「技能者（現場で働いている人）」の就業履歴を、全ての技能者に建設キャリアアップカードを持たせて現場でカードをタッチすることで、経験とスキル（就業履歴）がデータとして自動的に蓄積していくようにできるシステムです。

CCUSのメリット

現場で働く人（技能者）にとっては、自分が持っている資格の情報なども含めて１枚のカードで自分の実力を証明できるようになり、給与アップなどの待遇の改善につながります。

建設会社にとっては、会社に所属する技能者の実力が客観的にわかるので、元請や発注者に対して会社の実力を示すことができます。

毎年経営事項審査を受審されている会社なら、CCUSを導入することで「その他の審査項目（社会性等）」において加点されます。

また、良い技能者が多く所属する会社は、若手やまじめな技能者にとって魅力的に映るでしょう。

さらに、元請・下請ともに現場での事務作業が省力化できるのもメリットです。

CCUSを利用するために必要なこと

技能者のあなたは

１．自分の情報をシステムに登録して、技能者IDと建設キャリアアップカードを取得します。

（登録は所属する会社がすることもできます（代行申請）。）

２．現場で毎日カードをタッチして、定期的にスマホやパソコンで蓄積された履歴を確認してください。

下請事業者のあなたは

１．会社の情報を登録して、事業者IDを取得します。

（技能者の登録を会社がすることもできます（代行申請）。）

２．事業者間で合意関係を構築。

３．施工体制をシステムに登録します。

４．作業員名簿を作成します。

元請事業者のあなたは

１．会社の情報を登録して、事業者IDを取得します。

２．現場・契約情報を登録します。

３．事業者間で合意関係を構築。

４．施工体制をシステムに登録します。

５．カードリーダーを準備します。

建設キャリアアップカードとは

技能者の登録が完了すると、建設キャリアアップカードが送付されてきます。

建設キャリアアップカードの有効期限は１０年で、カードにはホワイト＜ブルー＜シルバー＜ゴールドの４種類があり、技能者のレベルアップに応じてカードの色が変わります。

（カードの有効期限は、登録時、写真付きの「本人確認書類」を提出していない技能者の場合、有効期限が３年になります。）

システムの利用料金

CCUSを利用するにあたり、必要となる費用は以下の通りです。

１．技能者登録料

建設キャリアアップカードの発行に必要となる料金であり、カード有効期間は発行日から発行９年経過後最初の誕生日までとなります。

なお、申請時６０歳以上の方の有効期限は同１４年目の誕生日まで、本人確認書類未提出者は同２年目の誕生日までが有効期限です。

２．事業者登録料

事業者が本システムを利用する際に必要な登録料です。

登録の有効期限は５年間で、登録が完了した日から５年後の登録月末まで有効となります。

登録料は事業者の資本金額をもとに決まります。

３．管理者ID利用料

事業者が建設キャリアアップシステムにおいて事業者情報（現場情報を含む）を管理するために 必要となる管理者ID に対する利用料金です。

毎年お支払いいただく必要があります。

利用期間は、取得・更新日から１年後の取得日の属する月末までです。

４．現場利用料

システムにおいて現場・契約情報を登録した事業者（元請事業者）に対し、当該現場における技能者就業履歴情報の登録回数（現場に入場する技能者の人日単位）に対する利用料金であり、一定期間ごとの事後精算でお支払いいただく必要があります。

⇒ 【関連ブログ】建設業許可が原則電子申請になります

⇒ 【関連ブログ】経営事項審査は原則電子申請になりました

⇒ 【関連ブログ】行政書士の選び方

経営事項審査（経審）申請代行

行政書士 中村法務経営事務所

行政書士　中村秀樹
日本行政書士会　登録番号：第13421587号
届出済申請取次行政書士：行－222016200051

〒852-8156
長崎県長崎市赤迫（アカサコ）３丁目６番３４号
TEL：095-807-2217
FAX：050-5865-3896
E-mail：info@gyosei-nakamura.com
営業時間：9：00～18：00（日・祝日除く）

事務所のご案内はこちら